観に行ってきましたよー箱根まで!
行方知れずとなっていた歌麿幻の肉筆画。
しかも2メートル×3.5メートルというバカでかいサイズ。
勿論、この大きさで遠くから見ても構図が整っているのもすごいですが、
どちらかというと近付いて見たくなる緻密さでした。
そして近くで見ると線の途切れや色のはみ出しやムラが生々しくて、
肉筆なんだなぁと改めて思ったり。
このサイズで隅々まで緻密なクオリティを保っているということに、
とてつもない集中力を感じました。
そしてやっぱり歌麿は構図がキャッチーですね。
遠くで見ても近くで見ても目を引くバランスで、
たくさんの人物総てに視線をぐるりと一周させる配置です。
中央の柱に掴まり空を見上げて、手を伸ばす若い娘。
外の雪には目もくれず、独りだけ早々と身支度を済ませて立つ芸者。
意味を考えようと思えばいくらでも深読み出来そうです。
そして普段吉原遊女の資料ばかり見ている者としては、
深川の「子供」は幾分奔放で自由で闊達に見えました。
歌麿の真骨頂を見た気がします。
あと、立石春美さんという日本画家の、
凛とした顔で三味線に弦を張る芸者の画が素晴らしかったので、
それに出会えたのも収穫でした。
しかし。
深川の雪を直に観られたのは良いのですが、
まさか焼き物のフロアのど真ん中に展示されてるとは思いませんでした。苦笑
てっきりこの作品をメインにした企画展なのかと…。
しかもこの美術館には監視員が一人も居ないものだから(!)、
皆動かないわ喋るわラインははみ出すわ…。
他のフロアの常設展でも、子供が春画コーナーをうろうろしてましたよ( @_@)
(というか日本画コーナーがあるならそれらとまとめて展示してほしい…)
作品は全てガラスケースの中に飾られてたので、美術館というより資料館みたいでしたね。
何か生で作品を見られる情緒に欠けます。
足湯カフェには何人も係員さん居たのにな!苦笑
個人の美術館ならでは、って感じなんでしょうかね。うーむ。
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